TEL 03-5454-0032
TOPへ

水イボ、とびひ

水イボ(伝染性軟属腫)

表面がなめらかで白っぽい、小さなイボが生じる疾患です。原因はウイルス感染で、全身の様々な場所に生じる可能性があります。水イボの中には小さな白い塊があり、そこに多くのウイルスが含まれています。掻き壊してしまうと手を介してウイルスが広がり、他の部位にも水イボができてしまいます。子どもの発症が多く、プールでのビート板共有などによって感染することもよくあります。

症状

直径数㎜の小さな光沢のある丸いできもので、徐々に数が増えていくことが多い。かゆみを伴うこともある。

水イボの特徴

  • 1~5mm程度の大きさ
  • 表面がツルツルしている
  • 背中、腹部、関節をはじめ、全身に生じる可能性がある
  • 肌の色に似ており、中が白っぽい

原因

ポックスウイルスの種である伝染性軟属腫ウィルスの感染。
水いぼのある子どもとの直接的な接触や、バスタオルやビート板などを介して感染する。

治療

ウィルスに対する免疫を獲得すると自然に治りますが、1年以上を要することが多いです。掻き壊してどんどん数が増えることも多く、増える傾向がみられる場合は少ないうちに摘除をおすすめします。
摘除は専用のピンセット一つずつ摘み取るので、ペンレステープという局所麻酔のテープ剤で痛みを和らげて処置します。摘除するか否かはお子様、親御さんとよく相談して決定します。

とびひ(伝染性膿痂疹)

とびひは、湿疹、虫刺されなどを掻いたり、すり傷など、滲出液や血液の出たところに皮膚の常在菌である黄色ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌が増殖し、これらの細菌の持つ毒素によって皮膚に水ぶくれをつくり、あちこちに広がる疾患です。特に夏場や湿気の多い時期に多くみられます。

症状

分厚いかさぶたができる痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)、水ぶくれができる水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)に分けられ、原因となる細菌も異なります。

痂皮性膿痂疹

  • 初期は患部が赤みを帯びる
  • 膿のたまった水疱ができる
  • 水疱を壊すと、ただれや分厚いかさぶたができる
  • リンパ節の腫れやのどの痛み、発熱を伴うこともある

水疱性膿痂疹

  • 初期はかゆみや赤みを伴う水疱を生じる
  • 水疱を壊すと、ただれができる
  • 鼻の周囲にできることもある

原因

黄色ブドウ球菌(現在は薬剤耐性黄色ブドウ球菌MRSAのことも多い)や溶血性連鎖球菌の増殖が挙げられます。

治療

抗菌剤の外用と可能であればガーゼ保護
症状が広範囲の場合や頭部などガーゼ保護が難しい場合には抗菌剤の内服も行うことがある
毎日患部を石鹸で洗浄する

とびひは適切な外用、処置により1週間程度で改善します。
湿疹や虫刺されがジュクジュクしてきた、すり傷が悪化してきた、などの症状があればとびひの可能性がありますので、早めにご相談ください。